ボルタレンとロキソニンを併用しても大丈夫?副作用の心配は?
2017/10/23
有名な痛み止めとして、ボルタレンやロキソニンがありますよね。どちらの痛み止めも大きな鎮痛効果を発揮しますが、ボルタレンとロキソニンは併用することはできないのです。その理由に迫っていきましょう。
ボルタレンの主な効果と剤形
ボルタレンは、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に属する医薬品、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用をもっています。
薬の形状も様々で、飲み薬の他にも座薬や塗り薬、湿布などがあります。このうち市販されているものは塗り薬と湿布のみで、飲み薬や座薬がほしい場合には医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。
ボルタレンの作用とは?
痛みを感じるのは、体内で痛み物質が生成された時です。痛み物質として有名なものの一つが「プロスタグランジン(PG)」。
炎症が起こった時に放出される物質です。ボルタレンは、プロスタグランジンの生成を抑えることによって鎮痛効果を発揮します。
プロスタグランジンは、アラキドン酸をもとに作られます。そして、アラキドン酸からプロスタグランジンに変換される時に必要になるのがシクロオキシゲナーゼという酵素。ボルタレンは、このシクロオキシゲナーゼの働きを抑えることによってプロスタグランジンの生成を阻害するのです。
また、プロスタグランジンには熱を上げる作用もあります。そのため、痛みを和らげるのと同じ作用機序で体温を低下させます。
このような作用機序で抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を現すものにはボルタレンの他にロキソニン、アスピリン、バファリン、イブプロフェン、セレコックスなどがあり、総称してNSAIDsと呼ばれています。
ボルタレンとロキソニンの違いって?
たくさんの種類の鎮痛剤がある中でも特に代表的なものが、ボルタレンとロキソニンですよね。ボルタレンとロキソニンはどちらもNSAIDsに分類されますが、効果や副作用において様々な違いがあります。
ボルタレンはジクロフェナクナトリウムを主成分とする鎮痛薬で、数ある鎮痛剤の中でも鎮痛効果が最も強い薬です。これは、ボルタレンの内服薬がドラッグストアなどで市販されておらず、医師の処方箋が必要なことからもわかりますね。鎮痛効果が強いため、手術後の頓服薬などとしてよく処方されます。
ロキソニンは、鎮痛効果の高さからいえばボルタレンには及びません。
しかし、ロキソニンはボルタレンよりも早く効果が出るというメリットがあります。効果が出るまでの時間は、ロキソニンは最短でおよそ15分、ボルタレンは30分です。即効性を求めるのであれば、ロキソニンの方が適しているといえるでしょう。
ロキソニンに比べて遅効性のボルタレンですが、座薬であれば即効性が期待できます。ボルタレンの座薬は3種類あり、12.5mg、25mg、50mg。このうち最も早く効果が現れるのが50mgで、早いと10分程度で痛みがおさまってくることもあります。
効果の持続時間に関しては、ボルタレンとロキソニンではほぼ違いがありません。あまり持続時間が長くないので、どちらも通常は1日に3回服用する必要があります。
しかし、ボルタレンの効果が6時間〜8時間程度であるのに対しロキソニンは5時間〜7時間なので、ボルタレンの方がわずかに持続時間が長いといえるでしょう。
ボルタレンとロキソニンは併用していいの?
あまりにも痛みが強い場合には、ボルタレンとロキソニンの両方を服用したいと考える人もいるでしょう。しかし、ボルタレンとロキソニンは併用することはできません。
ボルタレンやロキソニンなどのNSAIDsに鎮痛効果があるのは、プロスタグランジンの合成を阻害するため。しかし、これによって副作用も同時に起こってしまうのです。
NSAIDsの副作用としても最も頻度が高く注意が必要なのは、消化器症状です。プロスタグランジンには胃粘膜保護作用や胃血流増加作用がありますが、NSAIDsを服用するとこれらの作用も阻害されてしまうのです。
ボルタレンとロキソニンを併用してしまうと、副作用が出て胃が荒れてしまう確率が高くなります。痛みを和らげるために痛み止めを飲んでも、薬の副作用で腹痛を起こしてしまったら意味がありませんよね。痛みが強い場合でも、飲むのはどちらか1種類だけにしましょう。
もちろん、痛みが強いからといって勝手に量を増やすのもいけません。副作用が強く出てしまうのはもちろんのこと、量を増やしただけ痛みが抑えられるというわけでもありません。薬は、使い方を誤ると体に毒です。決められた用法・用量を守って服用することが大切ですよ。
ボルタレンやロキソニンの服用中に胃部不快感や食欲不振、吐き気、嘔吐、胃痛、腹痛、下痢などの症状が出たら、薬の副作用が出ている可能性があります。特にボルタレンは副作用の頻度が高いので、十分に注意しましょう。ひどい場合には服薬を中止し、医師の診察を受けてくださいね。
副作用に注意してボルタレンを服用しよう
ボルタレンの副作用は、消化器症状の他にも浮腫などの全身症状、皮膚症状などがあります。服用中は、副作用が出ていないかどうか注意しましょう。
また、長く服用していると腎臓や心臓にも悪い影響が出る可能性があります。服用するのは短期間だけにとどめ、痛みがおさまらない場合は医師にかかりましょう。
ボルタレンは副作用が強いことが難点ではありますが、効果は抜群です。服用方法をしっかり守り、副作用による体の変化に注意しながら、上手に使っていきましょう。
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