腰痛が辛い!ボルタレンは腰の痛みに効く?
2017/06/23
日本人は、腰痛に悩まされる人が多いといいます。辛い腰の痛みに耐えながら日々の生活を送るのは、大変なものですよね。少しでも痛みを和らげたいという人は、痛み止めの使用も考えるかと思います。痛み止めとして有名なボルタレンは、腰痛に効果はあるのでしょうか?
ボルタレンは腰痛に効く!
腰痛には大きく分けて急性腰痛と慢性腰痛の2種類があります。急性腰痛とは、いわゆるぎっくり腰のこと。重いものを持ち上げたり腰をひねったりした時に、急に痛みが襲い動けなくなります。年をとるとぎっくり腰になるイメージがありますが、若い年齢でぎっくり腰を経験する人も少なくありません。
そして、慢性腰痛の定義は「6ヶ月以上持続する腰痛」です。腰痛の原因は、腰部椎間板ヘルニアや骨粗しょう症、変形性脊椎症など。長い間腰痛に悩まされることになるので、ストレスが溜まるという問題点もあります。
そして、ボルタレンはこれらの腰の痛みによく効きます。経口薬のボルタレン錠やボルタレンSRカプセル、座薬のボルタレンサポの添付文書には、腰痛症に適応があることがはっきりと記されています。腰痛で病院にかかると、ボルタレンを処方されることも多くあります。
ボルタレンの効果
ボルタレンは消炎鎮痛剤で、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に属しています。非ステロイド性抗炎症薬に属する薬としては、他にはロキソニンやアスピリン、ブルフェン、ナイキサンなどがあります。
非ステロイド性抗炎症薬は、プロスタグランジンという物質の産生を阻害することにより鎮痛効果を現します。プロスタグランジンにはブラジキニンという発痛物質の域値を下げる作用があるため、プロスタグランジンが産生されると少量のブラジキニンでも痛みを感じてしまうのです。
組織が何らかの形で損傷すると、細胞膜のリン脂質からアラキドン酸が遊離されます。そして、アラキドン酸はシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の作用を受けてプロスタグランジンへと変換されます。非ステロイド性抗炎症薬が作用するのはシクロオキシゲナーゼで、この酵素の働きを阻害することによりプロスタグランジン産生を抑制します。
なお、プロスタグランジンには痛みを増強させる作用の他に体温を上げる作用や胃粘膜を保護する作用もあります。そのため鎮痛作用の他に解熱作用があり、副作用として胃潰瘍などの胃腸障害があります。
ボルタレンは、数ある非ステロイド性抗炎症薬の中でも特に強い効果がある消炎鎮痛剤として知られています。それと同時に、副作用の発生頻度も高い傾向にあります。また、同じく鎮痛剤として有名なロキソニンと比べると即効性の面で少々劣ります。
ボルタレンの剤型
ボルタレンは、錠剤だけではありません。他にも徐放剤のボルタレンSRカプセルや座薬のボルタレンサポ、塗り薬のボルタレンゲル、貼り薬のボルタレンテープなどがあります。
このうち、非常に強い痛みがある場合におすすめしたいのは座薬のボルタレンサポです。ボルタレン錠などの経口薬以上の効果が期待でき、即効性があります。また、胃腸障害の副作用の発生頻度も経口薬と比べると低くなります。
しかし、ボルタレンサポは処方箋薬のためドラッグストアでは購入できません。病院へ行って、医師に処方してもらう必要があります。これは、ボルタレン錠やボルタレンSRカプセルの場合も同様です。
ボルタレンのうち市販されているのは、貼り薬や塗り薬などの外用薬のみ。痛みが酷くない場合は、ボルタレンの外用薬やボルタレン以外の薬で対処してもいいかもしれません。
腰痛の改善方法
ボルタレンは、辛い腰の痛みを和らげてくれます。しかし、痛み止めだけに頼っていては意味がありません。ボルタレンを使用することで腰痛を抑えることはできますが、それは根本的な解決にはならないからです。腰痛がある人は、まずは以下の方法を試してみてください。
姿勢を正す
姿勢が悪いと、必要以上に腰に負担をかけてしまいます。猫背の人は、特に腰を痛めがち。背筋をまっすぐ伸ばすことを意識しましょう。また、中腰で重いものを持つのも腰痛の原因となるので要注意ですよ。
ストレッチをする
腰痛の原因は、動かないことが原因であることがほとんどです。ずっとデスクワークでは、腰痛になるのも無理はありません。ストレッチを行って、カチカチになった体をほぐしてあげましょう。
腰が痛い状態では、いきなり腰のストレッチをするのは辛いと思います。まずは、腰とつながっている足の筋膜から伸ばしていきましょう。これに慣れたら、痛くない範囲で腰や背骨を動かしていくのがおすすめです。ストレッチをするのは、入浴後が最も効果的ですよ。
受診する
痛みが長く続く場合やどのような姿勢でも痛みが治まらない場合、腰痛以外にも症状がある場合などには、整形外科を受診することをおすすめします。腰痛の原因には、病気や障害など様々なものが考えられるためです。たかが腰痛と思わずに、早めの段階で受診するようにしましょう。
正しく腰痛に対処しよう!
ボルタレンは、NSAIDsの中でも特に高い鎮痛効果があります。そのため、辛い腰の痛みも和らげてくれます。しかし、痛みを取り除くだけでは解決したことにはなりません。腰痛の原因を正しく見極め、悪化しないように対処していくことが大切ですよ。
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