ピルと高血圧の関係まとめ【気を付けたい生活習慣と副作用】
2018/07/29
避妊薬としてよく使用されているピルですが、やはりホルモン剤であるため身体に様々な面で影響を及ぼします。そして、ピルは血圧とも密接な関わりがあります。
ここでは、ピルと高血圧の関係についてまとめました。ピルの服用を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
ピルで血圧が上がるって本当?
ピルの副作用というと吐き気や頭痛、不正出血などが有名ですが、実は血圧を上げる作用も持っています。そして、血圧上昇と関係しているのがピルに含まれている卵胞ホルモン。これが増加することによって、血圧上昇物質であるアンジオテンシノーゲンが増えるとされています。ただし、この説については不明確な点も多いようです。
ちなみに、ピルで血圧が上がる可能性は約1%ほどだといわれています。それもピルを服用したばかりの頃に症状が出ることがほとんどで、継続した飲んだ場合に血圧が上がり続けることは考えにくいと考えられています。ピルで血圧が上がる可能性があることは事実ですが、過剰に心配する必要はないといえるでしょう。
血圧が高くてもピルの服用は可能?
ピルは高血圧を悪化させる恐れがあるため、収縮期血圧が160mmHg以上あるいは拡張期血圧が100mmHg以上の人には原則としてピルは処方されません。また、収縮期血圧が140~159mmHg、拡張期血圧が90~99mmHgの人に対しては慎重投与となっています。
とはいえ、血圧が高い人は絶対にピルを服用できないというわけではありません。軽度の高血圧であれば、医師によってはピルを処方しています。また、降圧剤と併用しながらピルを服用している人もいます。ただし、高血圧が悪化するリスクがあるということは頭に入れておいた方がいいでしょう。
そして、高血圧の人がピルを服用するときに特に注意したいのが副作用の1つである血栓症です。血栓症とは、血管内で血液が固まる症状のこと。発現率は非常に低いものの、高血圧の人の場合は血栓症になる確率が上がるといわれています。
血栓症の症状は血が固まった部位によって異なりますが、最悪の場合は死に至る恐ろしい病気です。身体に異変を感じたら、念のため医師に診てもらうようにしてください。
高血圧になるリスクとは
高血圧でも健康そうに見える人は多いため、それほど気にしていない人も多いかもしれません。しかし、高血圧は様々な病気のリスクファクターとなります。高血圧に起因する主な病気は以下の通りです。
・動脈硬化
・心筋梗塞
・狭心症
・脳卒中
・腎不全
・腎硬化症
・高血圧性網膜症
・眼底出血
このように、高血圧は生命を脅かす恐ろしい病気を引き起こすこともあります。日本人の死因ランキングでは第1位ががん、第2位が心疾患、3位が脳卒中。これらのうち2つの死因は、高血圧と密接な関係をもっています。
このように、高血圧は自覚症状が乏しいながらも重大な病気につながるため「サイレントキラー」とも呼ばれています。症状がないからといって気にせずに放置していると、のちのち後悔する結果になってしまいます。血圧が高めの人は、きちんと血圧コントロールをするように日頃から心がけてください。
ピルで低血圧が改善することも
収縮期血圧が100mmHg以下、拡張期血圧が60mmHg以下の人は低血圧と診断されます。低血圧は高血圧に比べて身体に対する悪影響が少なく、多くの場合は治療を必要としません。しかし、低血圧によるめまいや貧血、立ち眩み、だるさなどに悩まされている人もいます。
そして、低血圧の人がピルを服用すると症状が改善されることがあります。血圧を上げる作用は多くの場合はマイナスに働きますが、低血圧の人にとってはよい効果となるようです。
しかし、もちろんピルを飲んだからといって低血圧が必ず改善されるわけではありません。ピルは昇圧剤ではなく避妊薬であるため、本気で血圧を上げたいのであればそれなりの対策をする必要があります。運動をして体力をつける、入浴やマッサージで血行を促す、アルコールを控えるなど、できることから始めるといいでしょう。
なお、低血圧の人の天敵となるのが猛暑と人混みです。仕方のない場合もあると思いますが、できるだけ避けることをおすすめします。
高血圧の人は注意してピルの服用を
高血圧の人がピルを服用するときには、十分に注意する必要があります。一番大切なのは、自分の血圧をしっかり把握しておくこと。できるだけ小まめに血圧を測り、その変化をチェックしましょう。そして、少しでもおかしいと思ったら念のため医師に相談してみてください。
また、高血圧を改善するためには普段の生活習慣の見直しが欠かせません。バランスの取れた食事と適度な運動を心かけ、夜はしっかり睡眠時間を確保しましょう。ストレスはできるだけ溜め込まず、上手に発散するようにしましょう。
ピルでの避妊が大切なのはもちろんですが、身体の健康維持も大切です。血圧をしっかり管理しながら、医師の指示の下でピルを服用するようにしてください。
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