ニキビに対するピルの効果まとめ
2018/07/29
ピルは、一般的に避妊薬として認知されています。しかし、実はピルには避妊以外にも様々な効果があり、医療現場で幅広く用いられています。そして、ピルの意外な効果の1つが「ニキビの改善」。近年では、ニキビのホルモン治療薬として注目を集めているようです。
ここでは、ピルでニキビを改善できる理由についてまとめました。
ピルの効果でニキビが改善される理由
ピルとニキビには一見関係がないように思えるため、ピルがニキビ治療に使われることを不思議に思う人もいるかもしれません。ここでは、ピルによってニキビが改善される理由をみていきましょう。
ホルモンバランスが整う
ニキビにはホルモンが大きく影響しており、ホルモンバランスが乱れるとニキビができやすくなります。しかし、ピルを継続して飲むとホルモンバランスが一定に保たれます。このことが、ニキビの改善へとつながります。
男性ホルモンの分泌が減る
ニキビの原因としては肌の乾燥や食生活の乱れなど様々なものが考えられますが、男性ホルモンもまたニキビの原因の1つです。これは、男性ホルモンによって皮脂の分泌が増大されるため。皮脂の分泌が増えると毛穴が詰まりやすくなり、ニキビにつながってしまいます。
しかし、女性ホルモンが含有されているピルを服用すると、その影響で男性ホルモンの分泌が抑えられます。その結果、皮脂の分泌が減ってニキビが改善されやすくなります。
卵胞ホルモンが肌によい影響を与える
ピルには、「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2つの女性ホルモンが含有されています。そして、このうち卵胞ホルモンは肌によい影響を与えることで知られています。肌の弾力を保つために欠かせないヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進させ、さらに皮脂分泌を抑えます。ニキビのない艶のある肌を目指すためには、卵胞ホルモンが欠かせないといえるでしょう。
ピルでニキビが悪化したという人も…
ニキビ治療にピルが用いられている一方で、「ピルを飲み始めたらニキビが悪化した」という口コミもちらほら見受けられます。実は、ピルの種類や体質によってはニキビが悪化してしまうこともあるのです。
ニキビが悪化する理由は、ずばり「黄体ホルモン」。卵胞ホルモンがニキビに対してよい影響を与える一方で、黄体ホルモンには皮脂を増やしたり皮膚を乾燥させたりする作用があるのです。皮脂が増えるとニキビが悪化しやすくなるのはもちろんのこと、皮膚が乾燥すると肌のバリア機能が弱くなるためあらゆる肌トラブルが引き起こされます。
さらにはメラニンの生成を促すため、シミの原因になることもあります。
生理前に肌の不調を経験したことがある女性は多いと思いますが、これは排卵日を過ぎると黄体ホルモンの分泌が増加するため。女性ホルモンは肌をきれいにしてくれるイメージがありますが、黄体ホルモンは美肌の大敵だといえるでしょう。
もちろん、ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンがバランスよく含まれています。しかし、飲み始めたばかりの頃はどうしてもホルモンバランスに乱れが生じます。その結果、黄体ホルモンが優位になると、ニキビができてしまうのです。
最もニキビができやすいタイミングは、ピルを開始した後と中止した後です。これは、それ以前とホルモンバランスが変化するためです。ニキビができやすい時期は、特に念入りにスキンケアをするようにしましょう。
なお、ピルによるニキビは一時的なものであることがほとんどで、多くの場合は自然に治っていきます。もしニキビが改善されないときは、遠慮せずに医師に相談してみてください。
ピルのニキビ改善以外の作用は?
ピルは、避妊やニキビ改善以外にもたくさんの効果が期待できます。主なものは以下の通りです。
・生理不順の改善
・生理痛の軽減
・子宮内膜症の改善
・月経前症候群(PMS)の改善
・子宮がんの予防
副作用が多いイメージがあるピルですが、よい効果もたくさんあります。ニキビの改善のためには色々な方法が考えられますが、これらの症状で悩んでいる人にはピルは特におすすめだといえます。ニキビ以外の悩みも同時に解消できたら一石二鳥ですよね。ぜひ病院で相談してみてください。
ピルでニキビ治療をしたいときは医師に相談を
ここでご紹介したように、ピルはニキビ治療薬としても用いられています。しかし、その一方でピルによってニキビができた、あるいは悪化したという人も少なからずいます。ニキビ治療のためにピルを飲んで悪化したら、それこそ本末転倒ですよね。
きちんと期待した効果を得るためには、医師に相談してピルを処方してもらうのが一番安心です。男性化作用の少ない、美肌効果を期待できるピルを選んでくれるはずです。肌がきれいだと、女性はより一層輝きます。ニキビを治したいという人は、ぜひピルの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
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