分服？頓服？インデラルの正しい飲み方を解説します

2017/09/29

インデラルは1966年に販売が開始された歴史のある医薬品で、現在に至るまで長い間医療の現場で活躍を続けています。そんなインデラルには複数の適応があり、服用目的によって飲み方が異なります。ここでは、インデラルの正しい飲み方を解説していきます。

インデラルの効果

インデラルの効果はβ受容体遮断です。β受容体は心臓や血管、肺など多くの部位に分布しており、これを刺激することで心機能亢進作用や血圧上昇作用、気管支拡張作用などが得られます。しかし、これらの働きは高血圧症患者や狭心症患者にとっては症状を悪化させる原因になります。症状改善および悪化防止のためには、これらの働きを弱めなければいけません。β受容体遮断作用のあるインデラルが高血圧症や狭心症の治療に対して使用されるのはこのためです。

また、インデラルはあがり症に有効なことでも知られています。緊張したときに心臓がバクバクするのは、緊張をきっかけに分泌されたノルアドレナリンがβ受容体を刺激するからです。インデラルを飲むとノルアドレナリンによるβ受容体の刺激を阻害することができるため、心拍数が上がらず平常心を保つことができるのです。

インデラルの飲み方

インデラルの飲み方は、どのような目的で服用するかによって異なります。副作用のリスクを抑えながら最大限の効果を得るために、決められた飲み方はしっかりと守るようにしましょう。

高血圧症の治療が目的の場合

軽症～中等症の高血圧症の治療が目的のときは、1日30㎎～60㎎を1日3回に分けて服用します。十分な効果が得られないときは1日120㎎まで徐々に増やしていきます。なお、年齢や症状の重さによって適切な服用量は異なります。

狭心症の治療が目的の場合

目的が狭心症の治療を行うものであれば、1日30mgを1日3回に分けて服用するのが正しい飲み方です。効果が不十分の場合は、1日量を60㎎、90㎎と増やしていきます。なお、褐色細胞腫手術時に使用する場合も同様の飲み方になります。

あがり症対策が目的の場合

あがり症対策でインデラルを飲むのは適応外になりますが、緊張緩和を目的として精神科医が処方することはあるようです。この場合の飲み方は頓服が正しく、効果を得たい時間の30分～1時間半前に10㎎～40㎎を服用します。効果持続時間は3～4時間とあまり長くないので、早く服用し過ぎないように注意してください。

インデラルの副作用

インデラルは医薬品のため、たとえ正しい飲み方を守ったとしても副作用が起きることはあります。どのような副作用が起こり得るのかを把握し、いざ症状が出たときには素早く対処することが大切です。

よくある副作用

起きる可能性が高い副作用は、徐脈などの循環器系の副作用とめまいなどの精神神経系の副作用です。高血圧症に対してインデラルを用いたときの使用成績調査の結果によると、循環器系副作用の発生率は1.4％、精神神経系副作用の発生率は1.3％となっています。

このうち特に注意したいのが、循環器系副作用です。循環器系副作用の中でも頻発するのが徐脈（0.8％）ですが、脈拍が50回/分を切ったら要注意です。すぐに病院で診察を受けてください。

重大な副作用

重大な副作用としては、徐脈をはじめとしてうっ血性心不全、末梢性虚血、房室ブロック、起立性低血圧、無顆粒球症、血小板減少、紫斑病、気管支痙攣、呼吸困難、喘鳴などがあります。これらの副作用の兆候がみられたら直ちに服用を中止し、病院を受診してください。

インデラルを手に入れる方法

インデラルはイギリスの製薬会社であるアストロゼネカが開発した医薬品ですが、厚生労働省の認可を受けているため日本でも保険適応となっています。高血圧症や狭心症の改善のためにインデラルを飲みたいという人は、病院で処方してもらうとよいでしょう。

ただ、あがり症を克服するという理由で病院から処方してもらうのは少々難しいかもしれません。なぜならインデラルの適応にあがり症はなく、適応外になってしまうからです。緊張緩和のためにインデラルを購入するなら、個人輸入をしてはいかがでしょうか。

医薬品の個人輸入を本当に個人で行うのは大変ですが、最近では多くの個人輸入代行業者があります。そのため、ネットショッピングとほぼ同じ要領で医薬品を個人輸入することができるのです。個人輸入なら病院に行く手間がかからず、さらに診療代や交通費もかかりません。まさに一石二鳥ですね。
ただしインデラルに限らず、個人輸入をする場合はすべてが自己責任です。必ず禁忌や副作用について確認し、飲み方を守って服用してくださいね。