ヒルドイドクリームのジェネリック医薬品まとめ

2017/07/24

ヒルドイドシリーズは、皮膚科でよく処方されるお馴染みの薬です。ここでは、そんなヒルドイドのジェネリック医薬品についてまとめました。

ヒルドイドのジェネリック「ビーソフテン」

最近は、病院に行くとジェネリック医薬品を勧められることも多いと思います。ヒルドイドのジェネリック医薬品は「ビーソフテン」で、持田製薬株式会社が販売しています。

ジェネリック医薬品とは

ジェネリック医薬品は、先発品の特許が切れた後に販売される同じ有効成分を使用した医薬品のことです。ジェネリック医薬品は先発品に比べて薬価が安いことから、厚生労働省はジェネリック医薬品の使用を積極的に推進しています。

ジェネリック医薬品の薬価が安いのは、比較的安価に開発できるためです。先発品の場合、その開発には10年以上の歳月と何億円もの費用がかかります。それに対し、ジェネリック医薬品は3年ほどで開発が可能です。また、使用方法や安全性情報の収集および伝達にかかる費用も抑えることができます。

同等の効能と安全性

価格の安さから、ジェネリック医薬品は先発品より効果が低いというイメージを持つ人もいるようです。しかし、ジェネリック医薬品は先発品と同等の効能と安全性があることを認められています。医薬品はすべて厳しい基準や規制をクリアしているので、ジェネリック医薬品だからといって品質が劣るということは決してありません。

ビーソフテンの剤形

ビーソフテンには、様々な剤形があります。目的や好みによって使い分けるとよいでしょう。

ビーソフテン油性クリーム

皮膚科でよく処方されるヒルドイドソフト軟膏のジェネリック医薬品です。チューブを処方されることが多いようですが、容量の大きいボトルタイプもあります。親油性が高く、優れた保湿効果をもっています。

ビーソフテンクリーム

ビーソフテン油性クリームと同様、チューブタイプとボトルタイプがあります。使用感はビーソフテン油性クリームとあまり変わりませんが、水に弱いという特徴があります。

ビーソフテンゲル

透明のゲルで、筋肉痛や関節炎、外傷後のはれ、血種、腱鞘（けんしょう）炎などに使用されるのが特徴です。他の剤形と同様に高い保湿効果がありますが、肌の保湿が目的の場合は他の剤形のヒルドイドが処方されることが多いようです。

ビーソフテンローション

さらっとした使い心地が魅力です。ヒルドイドローションは乳液に近いのに対し、ビーソフテンは化粧水に近い質感です。クリーム等の剤形に比べるとしっとり感はありませんが、夏のスキンケアにはぴったりです。

ビーソフテンスプレー

先発品のヒルドイドにはない、ビーソフテンだけの剤形です。広範囲に吹き付けられること、逆さまにしても使用できることが大きな特徴です。背中あるいは全身に使用したい人におすすめです。薬価は他の剤形よりもやや高めになっています。

ヒルドイドとビーソフテンの違い

ヒルドイドとビーソフテンは同等の効能を持っており、有効成分はヘパリン類似物質です。とはいえ、まったく同じ薬ではありません。ここでは、ヒルドイドとビーソフテンの違いをご紹介します。

薬価

先発品と後発品では、当然薬価が異なります。ヒルドイドシリーズで最も有名なヒルドイドソフト軟膏の薬価が23.7円なのに対し、ビーソフテン油性クリームは10.1円。また、ヒルドイドクリームの薬価が23.7円なのに対し、ビーソフテンクリームの薬価は半額以下の9円です。ローションで比べても同様で、ヒルドイドローションの薬価は23.7円、ビーソフテンローションの薬価は9円です。

さらにゲルの剤形もあり、ヒルドイドゲルは13.6円、ビーソフテンゲルは6.3円となります。どの剤形で比べても、ジェネリック医薬品であるビーソフテンのほうが薬価が安いことがわかります。

添加物

有効成分は同じヒルドイドとビーソフテンですが、使われている添加物は大きく違います。ここでは、ヒルドイドソフト軟膏とビーソフテン油性クリームの添加物の違いについてみていきましょう。

ヒルドイドソフト軟膏とビーソフテン油性クリームの添加物を比べる上で注目したいのが、「サラシミツロウ」です。ヒルドイドソフト軟膏には吸着力や安定性を上げるためにサラシミツロウが含まれているのに対し、ビーソフテン油性クリームにはサラシミツロウが含まれていません。

サラシミツロウの有無は、使い心地に大きく影響します。ヒルドイドソフト軟膏は吸着感があるのに対し、ビーソフテン油性クリームはベタベタせずスッと伸びます。どちらがいいかは、個人の好みによるといえるでしょう。