美容に効く？ヒルドイドクリームの成分が知りたい！

2017/06/22 2017/06/23

ヒルドイドは、皮膚科でしばしば処方される医薬品として有名ですよね。また、保湿効果が高いため美容にも良いという噂があります。では、ヒルドイドクリームにはどのような成分が含まれているのでしょうか。またその成分にはどのような働きがあるのでしょうか。

ヒルドイドクリームの成分

ヒルドイドクリームの有効成分は、「ヘパリン類似物質」です。ヘパリン類似物質とは、人間の体内に存在するムコ多糖類「ヘパリン」とよく似た作用を持つ物質です。美容成分として有名なヒアルロン酸をはじめ、コンドロイチンやグルコサミンなどもムコ多糖の一種。細胞の周りで水分を保持し、私たちの体をみずみずしい状態に保ってくれます。

ヘパリン類似物質には、主に3つの働きがあります。保湿作用、血行促進作用、そして傷あとを綺麗にする作用です。

保湿作用

ヘパリン類似物質は、構造の中に硫酸基、カルボキシル基、水酸基などの多くの親水基を持っています。親水基とは水と結びつきやすい原子の集まりのこと。原子団に極性があり、水との間に水素結合を形成します。このことは角質の水分を保持するために非常に役に立ち、私たちの肌を乾燥から守ってくれます。このため、ヒルドイドクリームは乾燥肌の人に対してしばしば処方されます。

ヘパリン類似物質の保湿効果は非常に優れており、何万円もする高級化粧品よりも効果が高いと評判です。美容に関心が高い女性たちの間では、すでに話題となっているようです。

血行促進作用

体内に存在するヘパリンという物質には、血液が固まるのを阻止する作用や血流量を増やす作用があります。そして、ヘパリン類似物質も同じ作用があります。これにより、肌の血行を促進させてくれるのです。

肌が新陳代謝によって生まれ変わる様子はターンオーバーと呼ばれ、正常な状態であれば約28日で1サイクルします。しかし、血流が悪い状態だとターンオーバーのサイクルが乱れて乾燥しやすくなります。

また、ターンオーバーの乱れはニキビや吹き出物などの肌トラブルの原因にもなります。美肌のためには、ターンオーバーを正常に保つことが大切だということがわかりますね。

ヘパリン類似物質の血行促進作用はターンオーバーの乱れを改善し、肌の生まれ変わりを促します。これによって、様々な肌トラブルを改善してくれるのです。

傷あとを綺麗にする作用

切り傷などができても、通常であれば元どおりの肌に戻りますよね。しかし、鋭利なもので深く切った場合などは盛り上がった傷あとが残ってしまうと思います。目立たない場所ならあまり気にならないかもしれませんが、目立つ場所に残った盛り上がった傷あとはとても気になりますよね。

ヘパリン類似物質には、このような傷あとを綺麗にする作用もあります。そもそも傷あとが盛り上がってしまうのは、傷が治る過程でコラーゲンができすぎてしまうのが原因。ヘパリン類似物質はコラーゲンができる原因となる線維芽細胞の増殖を抑えることで、傷あとを目立たなくしてくれます。

ヒルドイドクリームの副作用は？

ヒルドイドクリームは、非常に安全に使える医薬品です。そのため、赤ちゃんやお年寄り、顔や目の周りなどのデリケートな部分にも問題なく使用できます。しかし、体質に合わない場合などには副作用が発生することがあるようです。

主な副作用は、赤み、痒み、発疹など。どれも軽い副作用なので、使用を中止すれば改善することがほとんどです。万が一使用をやめても良くならない場合は、医師に相談するようにしましょう。
ヒルドイドクリームの注意点は、傷があって血が出ている場合には使用できないということです。ヘパリン類似物質には、血液が固まるのを阻害する作用があります。出血しているときにヒルドイドクリームを使用すると、血が止まりにくくなってしまうのです。このような場合は、ヘパリン類似物質が含まれていない他の保湿剤を使用するようにしましょう。