通風のおはなし
2017/03/15
通風とは
尿酸という物質が、血液中に異常に多くなった状態を高尿酸血症といいます。
尿酸とはからだの細胞の新陳代謝によってできた老廃物で、体内で毎日ほぼ一定量生成され、尿中に排泄されます。
この尿酸の生成と排泄のバランスがなんらかの原因でくずれると、血液中に尿酸がふえ、高尿酸血症になってしまうのです。このバランスのくずれる原因の大部分は遺伝性のものです。
高血圧症は自覚症状が少ないため、血圧を測定するまでわからないことが多くあるため血圧を測定しないままでいると、ある日突然、血圧が非常に高くなっていて、心筋梗塞や脳卒中になることがあります。
高血圧と診断された方や、血圧が高いため治療が必要と診断された方は、たとえ症状を感じなくても、動脈硬化やその他の合併症を予防するために、血圧を目標の範囲内に調節し続けることがとても大切です。
この高尿酸血症の状態がつづき、治療しないでおくと、血液中の尿酸は溶けきれず結晶となって関節に沈着し、痛風関節炎をおこします。この病気は、ほとんどが足の親指の付け根の関節から始まり、壮年期の男性に圧倒的に多くみられます。
(治療)痛風に対する薬物療法は次の2つに分けられます。
痛風発作を鎮めるためのコルヒチンという薬は、短時間に激痛をやわらげます。
しかし、服用をつづけると下痢をおこすことがあり、医師の指示にしたがっての服用が大切です。
高尿酸血症を改善するための治療が、痛風の基本的な予防であり、治療です。これには、
(1)尿酸を体内で過剰産生するのを抑える薬
(2)尿酸の尿中への排泄を促進する薬
の2つがあります。この際、尿中に排泄された尿酸は、酸性溶液のなかでは溶解度が低いため、尿路結石予防のため、十分な水分と重曹など尿アルカリ化剤を飲むようにします。
薬の種類と量は、定期的に血液中の尿酸値を検査して決められます。医師の指示にしたがえば、確実に高尿酸血症は改善されるものです。しかし、薬で尿酸値が正常になったとしても、薬の服用をやめると、もとに戻り痛風発作をくり返し、やがては腎障害をおこします。薬の服用は尿酸値が正常にコントロールされたら、一生涯服用をつづける必要があります。高尿酸血症、痛風を根治する薬はないのです。
痛風予防には、プリン体の摂取量を抑えることが大切です。
肉や魚が多い食生活の人は、白米と野菜の割合を増やすようにしたり、牛乳や鶏卵などのプリン体を含まない食品を活用しましょう。また、アルコールは、プリン体の含有量に関係なく尿酸値を上昇させますので、できれば、飲酒の量は減らしたいものです。積極的にアルカリ性食品を食べるようにしましょう。
アルカリ性食品は、強酸性の尿を弱酸性に戻す作用があります。ただ、大豆はアルカリ性食品ですが、プリン体の含有量も多いというバランスの悪さがあり、プリン体との兼ね合いを考えると結構、面倒かもしれません。
ですので、プリン体に重点を置いた食事にして、「クエン酸」を飲む事でアルカリ性食品の代用にすると、水分摂取にもなるので良いでしょう。
痛風予防・対策の大きなポイントは、『血液サラサラ成分の摂取』、『水分を充分に摂取する』、『身体を温める』の3つだと言えます!
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