アタラックスpってどんな薬?添付文書を確認しよう
2017/11/16
薬を服用するときには、その薬の理解をきちんと深めておきたいものですよね。医薬品の情報を集めるうえで最も信頼性が高いのは、やはり添付文書です。ここではアタラックスpの添付文書の内容について一つひとつ解説していきます。
アタラックスpの効果
アタラックスpは、皮膚疾患や神経症に対して使用されるお薬です。じんましんや皮膚疾患に伴うかゆみを改善するほか、不安や緊張、抑うつに対しても効果が期待できます。
アタラックスpの効果は、体内に存在するヒスタミンという物質の働きを阻害することによって現れます。ヒスタミンが脳や血管に存在するH1受容体に結合すると、かゆみなどの作用が現れます。アタラックスpにはH1受容体を阻害する働きがあるため、かゆみを抑えてくれるのです。
また、不安などの精神症状に対してアタラックスpが用いられるのは脳のH1受容体をブロックするからです。アタラックスpより前に発売開始されたアタラックスは、もともとは睡眠薬として使用されていたそうですよ。
アタラックスpの禁忌
禁忌は、添付文書の最初に記載されている非常に大切な項目です。禁忌に当てはまる人は、アタラックスpを服用できません。添付文書に記載されている禁忌は以下の通りです。
・アタラックスpの成分に対して過敏症の既往歴がある人
・ポルフィリン症の患者
・妊娠または妊娠している可能性がある人
妊娠中にアタラックスpを服用したことによって新生児に異常が現れた例が報告されています。妊娠が発覚する前はあまり気にせずに薬を飲んでしまいがちですが、少しでも妊娠の可能性がある人は絶対にアタラックスpの服用をしないでください。また、授乳中の人も服用は避けてください。
アタラックスpの用法・用量
アタラックスpは皮膚疾患あるいは神経症に対して使用される薬です。このどちらが目的かによってアタラックスpの服用方法は異なります。
皮膚疾患の治療のためにアタラックスpを服用するときは、成人1日85~128㎎を1日2~3回に分けて服用します。神経症に対して使用するときは用量が多めになり、成人1日128~255㎎を3~4回に分割して飲みます。なお、年齢や症状に合わせて適切な用量は増減します。
アタラックスpの慎重投与
添付文書には禁忌のほかに慎重投与という項目があり、これに当てはまる人は普通の人よりもリスクが上がります。そのため慎重に服用を行う必要があります。添付文書に記載されている慎重投与は以下の通りです。
・てんかんなどの痙攣性疾患がある人、またその既往歴がある人
・QT延長がある人
・高齢者
・肝機能障害がある人
・腎機能障害がある人
・緑内障の人
・前立腺肥大症など、尿路下部に閉塞性疾患がある人
・重症筋無力症の人
・認知症の人
・狭窄性消化性潰瘍の人
・幽門十二指腸閉塞などがあり、消化管の働きが低下している人
・不整脈の危険がある人
これらのいずれかに当てはまる人は、病院にかかるときにしっかりと医師に伝えるようにしてください。
アタラックスpの副作用
アタラックスpの副作用のうち発現しやすいのは眠気や倦怠感、口渇です。眠気の副作用があるため、添付文書の「重要な基本的注意」の項には自動車の運転など危険を伴う機械の操作はしないこととの記述があります。
重大な副作用としてはショック、アナフィラキシー、QT延長、心室頻脈、肝機能障害、黄疸、急性汎発性発疹性膿疱症などがあります。これらはいずれも自発報告のため、頻度は不明となっています。また、その他の副作用としてはめまいや不安、不随意運動、振戦、痙攣など神経系副作用、食欲不振や胃部不快感、吐き気、嘔吐、便秘などの消化器系副作用、発疹や紅斑、かゆみ、じんましんなどの過敏症などが挙げられます。
アタラックスpは特別副作用が多い薬ではありませんが、それでも副作用が発現する可能性はあります。アタラックスpを服用中に体調がおかしいと感じたら、必ず医師か薬剤師に相談するようにしてください。
アタラックスとアタラックスpの違いとは
ところで、アタラックスとアタラックスpはどのように違うのでしょうか。アタラックスpはアタラックスよりも新しい薬で、アタラックスの主成分がヒドロキシジン酸塩であるのに対しアタラックスpの主成分はヒドロキシジンパモ酸塩です。しかし、実のところ効果にも副作用にもほとんど違いがありません。
違いがあるとすれば、苦みが少しだけ緩和されているところです。そのためアタラックスpのほうが飲みやすいといえるでしょう。
医薬品に情報収集には添付文書を
添付文書は患者に向けて作成されている文書ではないため、少々わかりにくい部分もあるかと思います。しかし、公式文書のためネット上で得られる情報よりもよほど信頼性があります。医薬品について詳しく知りたいときには添付文書を読み、それでも疑問があるときには医師や薬剤師に相談してくださいね。
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