ボルタレンテープはロキソニンテープとはどう違う?
2017/04/27
鎮痛剤として広く知られている、ボルタレン。経口薬などもありますが、市販されているボルタレンテープもよく使用されていますよね。ここではボルタレンテープの効果や、同じく有名なロキソニンテープとの違いをみていきましょう。
ボルタレンの作用は?
ボルタレンはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に分類される薬で、鎮痛効果が高いことで知られています。そしてその効果は、ボルタレンが「プロスタグランジン」という物質の生成を抑制することで起こります。
炎症が起きた部位で痛み物質が発生することによって、私たちは痛みを感じます。そして、痛み物質の中でも代表的なものがプロスタグランジン。炎症が起きると、体内でアラキドン酸が変換してプロスタグランジンが生成されます。
そして、この反応に必要となるのがシクロオキシゲナーゼ。ボルタレンは、シクロオキシゲナーゼの働きを抑制することでプロスタグランジンの産生を阻害します。
ボルタレンを含め、NSAIDsはこのような作用機序で鎮痛効果を現します。なおステロイドも痛みを緩和しますが、NSAIDsとは作用機序は異なります。
ボルタレンは剤形が豊富
ボルタレンは剤形が豊富で、錠剤、カプセル剤、座薬、テープ、ゲル、そしてローションがあります。錠剤、カプセル剤、座薬はその効果の高さから市販はされておらず、手に入れるには医師の処方箋が必要になります。
市販されているのは、テープ、ゲル、ローション。ボルタレンのテープ剤にはボルタレンEXテープやフェイタスなどがあり、五十肩やテニス肘、腱鞘炎、筋肉痛などの痛みに効果的です。ボルタレンは飲み薬では1日3回の服用が必要ですが、テープ剤では有効成分が徐々に放出されていくため、1日1回の貼付で十分に効果が持続します。
ボルタレンテープとロキソニンテープの違いは?
ボルタレンと同じく有名な鎮痛剤として、ロキソニンがあります。どちらも鎮痛効果が高いことで知られているため、ボルタレンテープとロキソニンテープのどちらにしようか迷う人もいると思います。
ボルタレンテープとロキソニンテープの違いとして、まず効果の大きさが挙げられます。ボルタレンはNSAIDsの中でも最も鎮痛効果が高く、ロキソニンよりも強力だといえます。ロキソニンも高い鎮痛作用をもっていますが、ボルタレンと比べると劣ります。
また効果が大きい分、副作用が出る頻度もボルタレンテープの方が高いようです。ボルタレンテープを使用する時は特に、患部の皮膚の状態などに気をつける必要があります。
テープ剤とパップ剤の違いとは?
ボルタレンの貼り薬としてはテープ剤しかありませんが、ロキソニンの貼り薬にはテープ剤の他にパップ剤があります。
パップ剤は、「湿布」という言葉をきいた時に思い浮かべるものです。少し厚みがあるのが特徴で、貼った瞬間にひんやりします。水分の量が多く、皮膚への刺激が少ないことがメリットです。
一方テープ剤は、非常に薄く作られており目立ちにくくなっています。パップ剤よりも粘着性が高いため剥がれにくく、さらに保湿効果にも優れています。ただ、貼った時にひんやりしないため効果が薄い、あるいはないと勘違いしてしまう人もいるようです。
ロキソニンのテープ剤とパップ剤では効能・効果に違いはありませんが、急性的な炎症には冷却効果のあるパップ剤、慢性的な炎症には患部を温めてくれるテープ剤が用いられることが多いようです。
正しいボルタレンテープの貼り方
ボルタレンテープを貼るタイミングは、夜、お風呂に入った後がベストです。入浴の直後だと汗をかいてしまうので、入浴後30分ほどたってからボルタレンテープを貼ると良いでしょう。
なお、初めてボルタレンテープを貼る時にはボルタレンテープで皮膚がかぶれないかどうか気をつけておく必要があります。寝る直前に貼るとかぶれたまま一晩過ごしてしまう可能性があるので、早めに貼っておくことをおすすめします。
また、湿布薬が苦手だという人の中には剥がす時の痛みが苦手だという人も多いようです。
しかし、正しい剥がし方を知っていれば問題ありません。湿布薬を真上に向かって一気に剥がしてしまうと、皮膚が引っ張られるため痛みが生じます。それを避けるためには、角からクルクルと湿布を丸めながら剥がしていくと良いでしょう。
そして、膝などの関節部分にボルタレンテープを貼る場合です。そのまま貼ると肌に密着しにくいので、ハサミで切り込みを入れてキレイに貼るようにしましょう。どうしても難しい場合には、ゲルやローションなどの剤形に変更するのもおすすめですよ。
ボルタレンテープを使用するときの注意点
ボルタレンは医薬品なので、当然副作用が出ることがあります。経口薬で頻繁に起こる副作用は消化器症状ですが、テープを使用する時に注意しなければいけないのは皮膚症状。添付部位に皮膚が荒れてしまったり、かゆみが出たりすることがあります。
また、ボルタレンテープをボルタレンゲルやボルタレンローションなどの塗り薬と併用して使うことはできません。テープを貼る前に塗り薬を塗ってしまうと、刺激性接触皮膚炎を起こす可能性があるためです。ボルタレンテープだけでは痛みがおさまらない場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。
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