ダイエットピル「ゼニカル」のダイエット効果は？ダイエットサプリの効果はあるの？

高い効果があると話題になっているダイエットピル「ゼニカル」。このダイエットピルは、どのような機序でダイエット効果を現すのでしょうか。また、どの程度のダイエット効果が見込めるのでしょうか。

ゼニカルってなに？

ゼニカルは、スイスの製薬会社「ホフマン・ラロシュ社」が1998年から販売しているダイエットピルです。現在では世界17ヶ国で約4000万人以上が服用しています。

他のダイエットピルとの違いは、中枢神経系に作用しないこと。ダイエットピルの中でも、最も安心して服用できるものの一つです。

ゼニカルは日本では認可されていないので、ドラッグストア等で購入することはできません。入手するには、医師に処方してもらうか海外から取り寄せるかの二択になります。

ダイエットピルって結局なに？

ダイエットピルとは、通称痩せ薬とも呼ばれているダイエットのための医薬品です。病院では、標準体重を大きく上回っている患者に対して処方されます。

病院でよく処方されるものとしては、サノレックス、フルファスト、そしてゼニカルの３種類が挙げられます。

サノレックス

食欲抑制剤で、食事量を減らすことによりダイエット効果を現します。依存性があるため長期での服用はできず、鬱などの副作用もあります。BMI35以上であれば、保険適応になる可能性があります。

フルファスト

サノレックスと同様、食欲を抑えることでダイエット効果を発揮します。依存性は認められていませんが、副作用ついてはまだ不明な点が多いようです。

ゼニカル

食欲抑制剤ではないため、通常通りの食事量のままダイエットをすることができます。保険適応にはなっておらず、処方してもらうと高額になります。そのため、ネットでの販売が盛んに行われています。

ゼニカルはなぜ痩せるの？その仕組みは？

ゼニカルの主成分は、オーリスタットです。オーリスタットは腸内の消化酵素であるリパーゼの働きを妨げ、その作用を３分の１まで低下させます。

人間は、食物中の脂肪をリパーゼによって脂肪酸という小さな分子に変換して吸収します。しかし、リパーゼの働きが阻害されると脂肪を脂肪酸にすることができなくなります。脂肪酸に変換されなかった分は、そのまま便として排出されます。

つまり、ゼニカルを服用することによって摂取した油分のうちの30％をカットすることができます。極めて高カロリーな油分の吸収を抑えられるので、非常に効果的なダイエットが可能になります。またダイエットに効果的なのはもちろんのこと、高血圧や高脂血症、糖尿病にも効くとされています。

副作用はあるの？

ゼニカルは医薬品のため、副作用もあります。よくある副作用としては下痢やビタミン欠乏、稀に見られる副作用としては肝障害や腎障害、胆石症が挙げられます。

下痢

下痢は、ゼニカルを服用した人のほとんどが経験する副作用です。服用を開始してから３ヶ月以内に起こり、１週間から４週間ほどで軽減していきます。人によっては、数カ月にわたり症状が続きます。

ゼニカルを使用すると、吸収されなかった油分がそのまま出てきます。そのため、排泄物はドロドロとした油っぽいものとなります。自然に流れ出てきてしまう場合もあるので、副作用が出ている間はナプキンの着用をおすすめします。

下痢に関連する副作用としては、おならの増加、おならと共に排出される便、急な便意、便失禁などが挙げられます。これらの副作用に伴う悪臭に悩まされる人も多いようです。

ビタミン欠乏

ゼニカルを服用すると油分の吸収が抑えられるため、脂溶性ビタミン（ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、βカロテン）の吸収も同時に抑えられます。

ビタミンが不足すると、倦怠感やだるさ、肌の乾燥などの症状が現れます。これを防ぐためには、日頃の食生活で脂溶性ビタミンを積極的に摂取する必要があります。食事で補うのが難しい場合は、マルチビタミンサプリメントを取り入れるといいでしょう。

ビタミンを摂取するためには必要なのは、主に野菜や果物です。いずれもカロリーは低いので、ダイエット効果が薄れる心配はありません。

肝障害

稀ではありますが、ゼニカルによる副作用として肝障害が報告されています。中には肝臓の移植手術が必要になった重篤な例もあるようです。食欲不振や体のだるさ、皮膚のかゆみなどの症状が出た場合には肝障害の恐れがあるので、直ちに医師に相談しましょう。

腎障害

肝障害と同様に稀な副作用として、腎障害も挙げられます。手足のむくみや尿の減少、血尿などがあった場合には、医師の指示を仰ぎましょう。

胆石症

ダイエットをして摂取カロリーが減ると、胆石症になる確率は上がります。しかし、ゼニカルを服用してダイエットを行うことによってさらにリスクが上がります。ゼニカル服用中に腹痛や吐き気、嘔吐などの症状が出た場合には、副作用による胆石症を疑いましょう。

その他

その他の副作用として、アレルギーや膵炎などがあります。ゼニカルはあくまでも医薬品なので、副作用を完全に避けることはできません。症状が出た場合には、すぐに医師に診てもらいましょう。

効果的な飲み方は？

１日３回までを限度として、食事中または食後１時間以内に１カプセル服用します。副作用の危険を考え、過剰摂取は絶対に避けましょう。また、空腹時の服用も避けましょう。ゼニカルは油分を大きくカットするので、油物を食べるときに服用するとより効率的です。

アメリカでの治験の結果では、ゼニカルを１年間服用した人の60％が5％の体重減少に成功しています。また、27％は10％も体重を減少させています。

このことからも、ゼニカルは効果の高いダイエットピルだといえるでしょう。副作用と上手に付き合いながら、効率的なダイエットを行いましょう。

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